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忘れられないMAスタジオ時代(1)

懐かしい話になりますが、私が業界に入るきっかけとなったのがMAスタジオでした。
MAとはマルチオーディオの略でわかりやすく言えば映像にBGMや効果音を付けて
レベルを整えて放送で均一に聞こえるようにする音専門のお仕事のことです。

はっきり言ってここでの経験が良くも悪くも未だに忘れられないでいる自分がいます。
何故なら全部が正しくて全部が間違っているわけでない世界だったから今でも全てがそれを基準としてものを考えてしまうのである。実におかしな話なんですけどね。。。

今はそうではないようですが当時十数年前ではTV関係、音響関係のお仕事に就くのは大変難しいことでした。
何故なら凄く人気のあるお仕事だったからです。
今でも音響のお仕事してますというと一般サラリーマンの方は『おお すげー』と言ってくれます。
何も凄くないんですけど機材が凄いんでしょうね。
男性なら特に機材に囲まれてお仕事をするのはやはり憧れなんですよね。
イメージは大きな音響ミキサー卓のオシャレなスタジオをイメージしているようです。

同様に今はそうではないのですが、当時業界は体育会系的な世界でした。
徹夜は当たり前で先輩の使いっ走りやお使いなんかは日常茶飯事で前にも言ったとおり
なかなか機材をいじらせてはもらえないわけです。仕事も教えてもらえない。
そんな訳で折角雇ってもらえたのに一ヶ月もしない内に辞めてしまうというのも業界では珍しくない事でした。
そんな訳で一度に雇う人数も4~5人だったりするんです。
どうせ直ぐに辞めてしまうだろうから1人でも残れば御の字という会社の考えだ。

雇うと言っても直ぐに辞めると思われているわけですから、もちろん初めは試用期間扱いで
正社員にして貰うためには6ヶ月我慢する必要がありました。
私の時も同じように試用期間6ヶ月で一度に5人雇われました。

その内の1人だった私は新卒ではなく転職組だったので誰よりも早くスタジオ入りするわけでですが、まー酷い目に遭ったわけですよ。

出社初日、社長に呼ばれて会社の方針を聞くわけです

『うちの会社は関西で1~2番目くらいに有名だが、それだけ厳しい会社でもある。』

『まずはお茶くみ、社内やスタジオの掃除の達人になれ』

『機材をいじると先輩にぶん殴られるから休日先輩のいない日にこっそり来て自分で学べ』

『掃除の合間にスタジオを覗いて仕事を覚えろ』

『他の社員は新人は直ぐに辞めると思っているから冷たくあしらうが初めは我慢しろ』

忘れもしない初出勤の日、聞いていたとおり出社してくる先輩方々は誰も挨拶してくれないんですね(ど~かと思いますが)朝一番に来ていた私は出入り口に立って来る人来る人に挨拶をしました。しかし誰もお前誰だ?って誰一人として言ってくれません。わざと視線を反らして無視する奴も数人いました。
100%無関心なんです。(ど~かと思いますが)
自己紹介を考えていた自分が恥ずかしくなるくらいかまってもらえなかったんです。
MAスタジオといえど制作部と録音部の人間を合わせると25~30人の中堅会社だったのですが(記憶では)
見事に全員に無視されたわけです。(ありえない~)

で、一人の丸坊主の男が近づいてきてこう言った。
『ユニマットっていうコーヒーを入れる機械があるから先輩全員にコーヒーを入れてあげてくれ』
そいつは勿論自分の名前を名乗りはしないし聞いてもこない。きっと私が来るまで一番下っ端で昨日までコーヒー係だった奴なのだろうとは容易に予測は付いた。
そのせいか若干ではあるが彼の顔に喜び的なものが垣間見れた。
私という下っ端が来ることによってコーヒー係から解放されるのだろう。
私は先輩全員にコーヒーを入れた。すると先輩の一人が言った、
『俺はブラックしかのまねーんだよクリームとか砂糖とか持ってくるんじゃねーよ。』
『あ、はい。すみません』
『あ、は余分だろう?すみませんじゃなくて、申し訳ありませんでしただろ?』
『はい、申し訳ありません!』
こんな感じのノリだった。
そうは言っても全員が全員そんな奴じゃなかったけど
いい人は15人中1~2人くらいだった。
とは言ってもここで言ういい人は普通の人って事だ。

さっきの丸坊主の奴が近づいて来て言った
『掃除機の場所と、洗剤の場所を教えるわ。トイレと待合室のソファーの汚れを取っておけ』
会社は4階建てでスタジオは3つあった。スタジオのない階はスタッフルームだ。
『お客さんが来るまでに全階掃除しておけ』
私は言われるがままに掃除をした。言わずもがなそんな日々が続き機材なんていじることさえなかった。業界ってこんなもんだろうと覚悟はしていたのでとにかく先を急がずまずは掃除の達人になろうと心に決めたわけだ。代理店のお客さんが来ればコーヒーを入れ、コーヒーが嫌いな人には麦茶を入れた。みんな私服だから誰がここの社員で誰が代理店の人かもわからなかったが一生懸命お茶くみをして名前を覚えた。
お茶を出す順番も偉い人から出すんだって教えられたが偉い人順なんてわかるわけもない。お茶はいらないと言われそのお茶を隣の人に回そうとして怒られたり、一般常識を教えられつつ、とにかく私の存在は喫茶店の店員そのものだった。暇があればトイレを掃除しろと言われた。
『トイレは会社の鏡です』はい復唱しろ!っと社長に言われ
何でここまでウ○コまみれにするかなあと言わんばかりに汚れたトイレを毎日1時間に2回は掃除した。指にウンコが付いてもかまいやしない状況だ。
とにかく忙しい会社だったから人の出入りが激しく幾ら綺麗にしても直ぐに汚れる状況だったのである。
残酷なのはここからだ
そんな日が3ヶ月も続いたのである。機材を触るには休日に来るしかない。でもそんな会社で働いている奴は独身彼女なしが殆どでムカツク事に休日にスタジオに行っても用もないのに先輩がスタジオで音楽聞いていたりするんだ。気の利く先輩だと退いてくれたりするんだけどワザとどかない奴とか、もうとにかく人間的に問題ありな奴が多かったわけだ。
掃除とお茶くみをし続けて音響的な技術なんか皆無に近いくらい進歩がないまま春になり、残りの内定していた人間が新卒で入ってくるわけである。3ヶ月も早めにスタジオ入りしたのに機材もろくに触っていないわけで技術的には新卒者と全く同じスタートラインに立っているようなもので恐ろしくむなしさを感じてしまったのも当時では無理のないことだった。年上でもあるわけだし。。。

3ヶ月早くいたのに同じスタートラインから春が始まり
社長が私を含めた新人5人を集め
私が初めに聞いた会社の方針を再度聞く羽目になる。
そして社長が言った『5人試用期間で雇ったが、最後に辞めずに残った奴を雇う』
この数年間、毎年数人雇うが皆辞めていく。果たしてお前らは残ることができるかな的な言い方をされるわけだ。そりゃ生き残って勝ち抜いた先輩は意地が悪いに決まっている。
意地が悪くなければそこでやっていけないんだから。
で、社長にそんなこと言われりゃ初めのうちは皆気合いが入っちゃうわけで、、、
狭い社内に新人が5人
それはそれは恐ろしくくだらない小競り合いが社内で展開されていく事になるのである。

次回に続くパート2

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テーマ : お仕事奮闘記
ジャンル : 就職・お仕事

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お人好しでもいけないし、厳しすぎても人がいなくなってしまう。次世代育成はどの業界でも難しい問題ですね。

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